ちょっと公開! 超超硬 超硬調 急瀬 フナヤオリジナル 鮎竿の秘密

まずフナヤオリジナルに共通な「先調子」鮎竿を造る為の条件
        

○ある程度肉厚である事
=重量が重くなる・・・・・300g±15〜20%、何mの竿でも、どんな竿の調子でもこの範囲、240〜360g以内に入っている事が半日以上竿を使い切る為の許容値と考える。(勿論高額な竿の場合は軽ければ軽いに超した事はない)超超硬で315g・350g・超硬で298g・急瀬で232gを実現!・・・強度と軽さ!その為に張りもあり軽量の高弾性炭素繊維をふんだんに使用。
○テーパー形状を急テーパー(ファーストテーパー)に設計・・・・・これは基本型。
○穂先は太過ぎぬ事=1.5〜2mm迄に先径を収める・・・・・先径の細身は針の食い込みや感度を良くし、けられや浅掛かりを防御する。抜きが悪いと考えがちだが急テーパー・高弾性素材は穂持以下起こしのトルク連動が充二分カバーし、引き釣りの真価は#2〜4の腰の強さ。野鮎が掛かる前は穂先が少し前のめりで#2・3が曲がり切らないのが理想型。中硬調の竿で瀬の中のオモリ引き釣りが出来難いのは胴の腰が弱いから。半円から満月に曲がる=竿に流速振幅がでるのでは囮は底に馴染まない。又、極端に太い2.3〜3mmの先径の竿があるが#1が曲がらないから#4・5に曲がりを入れる胴調子気味に造るか、持ち重りのする400g近い棒の様な鮎竿になってしまい抜けるが持ち堪えがかなりきつくなる。
○#5〜7を甘く見るなかれ=先竿の突っ込みを穂持(#2)が起こす、#2の起きるPOWERを#3がサポート、#3を#4が・・・だが通常、各社は、ここでマジックと言うかトリックを駆使?!する、「竿を曲げる→曲がらす→胴に入らす」という製作作業を講じる。つまり、低弾性素材が太いパーツには使われがちだという事。
一挙両得のコストの削減と竿だから曲がるのは当然と言う「マリック」。(こういう竿の見分け方・・大きく左右か上下に振り、振幅の戻りの早さが的確かどうかと振幅戻りの跳ね返りがブレで伝わっていないかを見る)
勿論、フナヤオリジナルは贅沢に太い基幹パーツも高弾性炭素素材で曲がれば戻ろうとする作用力が大きい。
○素材供給会社は 東レ・東邦テナックス(帝人)・三菱の三社が主=資本主義の自由競争下でも、竿の値段が各社一定のゾーンに落ち着くのは原材料の供給元が同じだから。それに工場経費・販社経費・営業経費等々が加算されるのは車も家電も釣具も同じ。
フナヤオリジナルはカットされる経費が大きいから・・・・・。
○先短設計は先調子の竿では当たり前=例えば19年新製品の「撃龍竿925超超硬HARDSPECIAL」プロトTでは、#1・・85cm #2・・90cm #3・・95cm(普通の竿では95〜100(#1)・100〜110(#2)・110〜120cm(#3))と先短なのだが何と完成予定品は#1・・75 #2・・85 #3・・90cmとより先調子にする為短くなっている。
勿論、下部のパーツ数本に何pずつか振り分けて全長9.25mをKEEPしているのは言う迄もない。
先短設計云々はD社の専売ではない「先調子を造る為のルール」である。#1〜4の長さに制約を持たすと面白い竿が造れると思っている。
ビジョンとして持っている仕舞寸法の長い竿を造りたいの布石はこの辺にある。
○持ち重り感のない竿=胴折れしない竿は持ち重り感も少ない。仕舞込自重ばかりをデータ取りして購入するとベタ竿では使い辛い竿を選択する事に成り兼ねない。竿はG社の言うモーメント指数が重要。
○元竿もある程度太さが必要=荒瀬や激流を攻める両手でホールドする竿は手の平を丸くして親指と人差し指が重ならない位が力が入りやすく元竿は太過ぎない程度に太い事。思いがけず掛かり鮎を取り込む際はつぶれんばかりに両手で元を圧迫している筈。握り潰しは細味の竿に多発するケースが多いと思います。
○グリップのクロスカーボンシートを1m&ツーグリップに=のされた、のされそうになった竿の立て直し時に行う元竿グリップ上部へのサポート動作を最初から設定し、グリップカーボンシートを長く設計。重量負担より堅牢度を優先。
(撃龍竿925・急瀬90に採用・オリジナル鮎竿のコンセプトは)
ある程度御理解頂けたでしょうか!?
各部品46〜65d炭素素材を微妙に使い分けております。昨年迄の販売の中でお叱りやクレームが一本もなかったと言うのが何よりも嬉しい実績だと思っております。
実戦で使用され「満足感を!」分かち合えるのが物作りの究極の喜びです。