2010年・平成22年度 新作鮎竿             
龍芯竿」 「龍星☆竿」 「征龍竿EXPERT MODEL」に関して

21年鮎シーズンは6月は渇水・7〜8月は梅雨の長雨で北陸・東北地方は梅雨明け宣言はないまま短い夏を迎えた。
突然のスコールの様な大粒の雨や快晴!と言う日も少なく冷夏と言っても良いのであろう満足のいけるシーズンではない様な気がするのだが9月の上旬の今は24〜28cmクラスの大鮎も出始め前半の不調をなんとか巨鮎で穴埋めして欲しい!のが鮎師の一人として思う事である。

最近「鈴木 康友氏」著の現代アユ釣りを創造った男たち 「鮎釣り烈士伝」という本を読んだ。
初版が平成18年(06年)7月であるから本屋さんの棚にあるかは定かではないが鮎釣りを奥深く知りたいのなら一読の本かも知れない。
鈴木 康友さんと言えば「つり人社」編集長であり社長でもある文化人そして団塊世代の鮎師名手でもいらっしゃる。
本の内容は、湖産鮎全盛・黄金期の鮎釣りの名人達との出会いジャーナリストの探求魂!そしてふれ合いの中から各名人達のそれぞれの釣法・理論・仕掛の工夫等をタイムスリップさせ、改めて解説。
しかも現代の釣法との時代を越えた一致・共通点など、如何に鮎をテーマに現代鮎釣りに多大なる進化と影響を与えたそうそうたる真打ち=名人達の事を記した著書である。烈士をさーっと拾い上げてみると・・・
村田 満・室田 正・西角 喜昭・伊藤 稔・高松 重春・植田 正光・小倉 吉弘・吉川 賞治・主藤 秀雄・天野 勝利等々一世風靡の名人の人間性と釣法の再検証はまさに原体験をした頃は何もかもが新鮮で、貪り読んだ各釣法も、ストレートに「温故知新」であり、我々と同世代者は懐かしく、且つ初心に戻る大切さを痛感した。例えば、スパイラル釣法・背針X釣法・ナイロン太糸泳がせ・胴締め仕掛・ごく楽背針・スーパーウェポン・V背針・オートマ釣法どれを取っても現代鮎釣りの礎を造った、そして聞き慣れた仕掛や釣り理論である。(大西 満氏の名がないのは何故だろう?!確執でもあるのだろうか!?)

何故この本の話になったかと言えば、鮎釣りも何をするべきか何を取り入れるべきかは人それぞれ違うと思うし必要ないと思われる事もあると思います。
只、一つだけ違う事は、知っていてやらない!のと知らないからやらない(出来ない)事の違いは相当な開きがあります。
知っている人は何かの切っ掛けで実行する可能性がある事で未知の方向性にも伸びていく資質の蓄積があるという事です。
単純な話で言えば、私も含めてオモリを使いたがる鮎師は背針が面倒であると言う理由が第一ではないでしょうか!?
金属糸0.07号・つまみ糸0.3号に2〜3号のオモリを打ってしまいます。釣れて良い結果を生み出す場合もありますが、非日常的な釣りを目指さないのであれば、ベストに近い華麗で綺麗な細心の釣りをして行くには極細金属糸仕掛には背針に有効性があるケースが多いは然るべき事実です。
判っちゃいるよ!ではなく、そう!その面倒さに先々、先手を打つ様な行動をやっていく事を読後再認識させられました。
針を・・・目印が・・・金属糸にオモリを・・・と考えた時は変え時を若干過ぎている気がします。
何故釣りをするのですか!?「釣れる!掛ける!事が楽しいから」釣果が上がる事で釣りをする人達はストレス緩和されて行くはずです。
釣る為にも細やかな下準備と閃いたチェンジはやればやる程釣果UP=精神上健康状態になれると思います。
難病と戦っている私でも「釣りをしている瞬間は辛さを感じる事は極めって少ない!」です。

竿も道具ですから使い勝手が左右され微妙に釣果に差が出ます。軽く・反発が良く・ブレず・感度が良好・抜けの早い竿は高性能ロッドの不可欠要因です。

フナヤオリジナル鮎竿は究極の減量は致しませんが、早瀬クラスで230〜240g 急瀬クラスで235〜275g超硬では290〜385gを想定し製造します。
どんな、どの会社の竿でも折れない竿は有りません。フナヤオリジナル鮎竿が多用する高弾性素材は「高反発!しかし低粘度!」という両刃の刃です。
が、単純ミス「外れそうもない根掛かりをあおる。悪い体勢のままのされを引っ張り戻す。他魚を強引に取り込む。許容を越えたゾーンでの使用。竿ランク限界を越えた巨鮎とのやり取り」は避ける!いなす!等折れない工夫はすべきル−ルを判っている方々の御購入が多い為お陰様で修理発生率は極めて少ないのも有り難い現状であり嬉しい事実です。

今回の新作3アイテムは特に上級者向けに、中級者には上級志向者が「更に使い易くなった!」と感じ取られる竿造りを目指したいが来季販売用新作ロッドの考えの原点です。
当てはまらない例えかも知れませんが、渡辺文雄氏の著書に「旨い!と言われる蕎麦屋」は有名にならない方が良いから紹介したくないと言うエッセイ。
蕎麦は食通の代表でかなり食べ歩きをせねば喉越し・出汁・打ち立て後の時間・つなぎ・水・そば粉に至る迄お店のこだわりが理解出来ません。(不味い蕎麦はすぐ判りますが旨いの線引きが難しいのは、シンプルな所為もあるのでしょうか!?)
著名人や・有名人が紹介すると行列が出来、老若男女あらゆる人が出入りし一時的には繁盛店となるが、その中には本来・本質の味を判っていない人も多くいて訳も判らないで批評やランク付けが始まると言います。まして代替わりや改築があったりすると「そういえば・・・」等言いがかり的な噂迄出る。
だから「旨い蕎麦屋」は良い物を判ってくれる、又判ろうとしてくれる人だけに教えたい・・・・との様な内容と記憶します。
まさしくその通り!と蕎麦好きな私も同意見です。フナヤオリジナル鮎竿も無理押ししたり押し売りした事は過去一度も御座いません!
共鳴して下さった、充二分に御理解下さった鮎師に満足して使って頂いていると硬く信じています。

80+65d・65+60d炭素繊維の高感度・高反発力・軽さ等の利点を生かし切る使い手に特性を最大限理解し使用して頂きたいが本心本音です。

龍星☆竿90】は80+65dカーボン夢のコラボ構成で過去数回のテストでも素晴らしく思い通りの張りとカーブが出る竿となりました。
クラスで言うと急瀬HI POWERで素材材料で240gとなっているので仕上がりで250gを切りたいが野望です。
持ち重り感も少なく、ねかせて良し!立てても良し!これぞ「オールマイティロッドの真骨頂」自信の1本です。瀬を切らして25cmを引き抜けました!
龍星☆竿も由来は「龍シリーズの中の中心的竿となる!輝く星になって欲しい!の思いを込めて「スター=☆星」と名付け得ました。
正式名称は 
龍星竿90急瀬HI POWERとして登場です。価格・スペック等は追ってお知らせします。
征龍竿→急龍竿→
龍星竿→競龍竿→龍芯竿のハイクオリティ龍シリーズ柔〜剛のラインナップで互いの補いをつけての登場です。

龍芯竿915】こそが超硬シリーズの集大成!と位置づけた上級者・上級者志向者向けの超高弾性炭素繊維・東レ「トレカ65+60d」使用のこだわりと先短設計に更にこだわりを込めて9本継の小節設定・全長も調子優先の9m15cmとなった。
修正プロトNO2は九頭竜川で延べ10日余り休日を返上してテストして下さった「STREAMSIDE」の管理人様をして「全て!完璧!」であるとの評価!
ノーマル・背針・オモリと攻め込む流れで変幻自在の攻略をされる氏をして、針魚信は勿論止め泳がせ時の微妙なおばせ具合までもが竿に伝わってくる!
硬さも見ている鮎師が「超超硬?!」と言う程ハイパワー。超硬が故に290〜295gで仕上がる予定。返し抜き・玉受けと状況で臨機応変に対応可能。
新しい扉が開いた様な気がする!瀬釣りファンが待望していた初期化〜晩期迄使用に耐える超高感度鮎竿もうじき販売!価格・スペックは追って発表!
深トロ攻めを得意とする名手K氏にも3日間に渡り飯島堰堤上・吉波上流で同行テストを行ったが異口同音「感度の良さとさばきの良さ、抜け出しの早さ」に驚愕。「来季はこれ!」と太鼓判を頂いた。正式名称 
龍芯竿915 超硬 EX

【征龍竿90 EXPERT MODEL】21年度全国から圧倒的に人気を博した征龍竿の上級者仕様モデルとして登場!
素材・先径・元径スペックには変化はなく、無塗装(元竿だけクリア仕上げ)仕上げ+ノーマル・POWER・HiPOWERソリッドの3本付で販売。
竿の塗装の是非を問う結果となる無塗装・炉入れの際にカーボンテープを巻き付け圧縮しグラファイト化する事で塗装をする竿よりも軽くて丈夫に仕上がるのを好むトーナメンター・競技志向者の多数リクエストに応える形で製造する事に決定!価格は追って発表!
並行して塗装がなくては竿らしくない!という鮎師には従来の征龍竿も販売。全国各地で細身からでは信じられないPOWERを発揮する!と大絶賛の早瀬モデルも先調子理論の正当化が認められつつあり物づくりの一貫性の重要さに改めて信念の大事さをを感じる。

正式名称
 征龍竿90 早瀬Hi POWER EXPERT MODEL